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「世田谷のボロ市」アクセス・グルメ・混雑回避 完全ガイド |2025-2026年版

「世田谷のボロ市」完全ガイド |2025-2026年版 暮らし

毎年12月と1月、東京の冬の風物詩として知られる「世田谷ボロ市」。初めて訪れるなら、事前の準備が何より大切です。

私たち夫婦も、毎年世田谷ボロ市へ出かけるのが恒例行事なんです。

「初めて行くけど、何を準備すればいい?」「混雑を避けるには?」「何を食べるべき?」——こうした疑問を持つあなたのために、実際に訪れて感じたことをもとに、世田谷ボロ市を最高に楽しむための完全ガイドを作成しました。

2025年から2026年にかけての開催予定、混雑対策、絶対に食べるべきグルメ、そして防寒対策まで。初心者だからこそ知っておきたい情報を、余すことなくお届けします。

世田谷のボロ市とは?

photo by サラリーマン日乗
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世田谷ボロ市は、東京都世田谷区で毎年冬に行われる伝統的な市(いち)です。東京都の無形民俗文化財にも指定されており、年末年始の時期に多くの人々が訪れるイベントとなっています。

毎年12月と1月に各2日間ずつ、合計4日間の開催。1日におよそ20万人もの人出で賑わうと言われており、地元の方だけでなく、遠方からの来場者も数多く訪れます。

会場は世田谷区世田谷1丁目の「ボロ市通り」とその周辺。東急世田谷線の世田谷駅・上町駅から徒歩3分という好立地です。会場には約700軒もの露店が立ち並び、骨董品、古着、古書、手作り工芸品、そしてグルメ屋台など、多彩な商品が販売されています。

「ボロ市」という名称は、かつて古着や古布、古道具といった「ボロ」と呼ばれる品々が主に扱われていたことに由来するそうです。その背景には「物を大切にする精神」や「無駄なく再利用する知恵」が凝縮されており、現代でも多くの人々がこの伝統的な市に惹かれ続けているんです。

私はグルメを楽しみに、そして妻はたくさん並ぶ食器を楽しみに毎年夫婦で参加しています。

歴史と起源

photo by サラリーマン日乗
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世田谷ボロ市の歴史は、およそ440年前にまで遡るそうです。そのはじまりはなんと安土桃山時代、当時関東地方を支配していた小田原城主・北条氏政が世田谷新宿に「楽市」を開いたことが始まりだそうです。

楽市とは税を免除して自由な行商販売が認められた市のこと。当時は毎月一の日と六の日に6回開かれていたため、「六斎市(ろくさいいち)」とも呼ばれていたそうです。

その後、北条氏が豊臣秀吉に滅ぼされると六斎市は自然消滅。しかし、やがて年に1回、年末に開かれる「歳の市」として「市町(いちまち)」と呼ばれる市と姿を変えて存続しました。明治時代になると、市は正月15日に開かれるようになり、その後12月15日・16日と1月15日・16日の両日に開催されるようになったそうです。これが現在のボロ市の形へと受け継がれていったのだといいます。

明治時代までは、農機具や正月用品の取り扱いが多かったといいますが、明治20年代になり古着やボロ布の取り扱いが主流になっていったそうです。そんな経緯があり、「市町」は「ボロ市」としだいに呼ばれるようになっていき、第二次世界大戦前後からは「ボロ市」が正式名称として扱われるようになったそうです。

世田谷のボロ市 2025-2026年 開催情報

photo by サラリーマン日乗
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ボロ市は毎年、12月と1月に開催されます。2025年から2026年にかけての開催情報をまとめました。

開催日程と時間

photo by サラリーマン日乗
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  • 2025年12月15日(月)・16日(火)
  • 2026年1月15日(木)・16日(金)

開催時間はいずれも午前9時から午後8時までです。

1日におよそ20万人もの人出で賑わうボロ市。混雑を避けたい方は、開始直後の午前9時~11時頃の来場がおすすめです。この時間帯であれば、比較的ゆったりと品定めができます。

一方、お昼ごろから夕方にかけてはピークタイムになるため、混雑が苦手な方は避けた方が無難です。また、土日よりも平日の開催日を狙うことで、より快適に楽しむことができますよ。

会場の場所と規模

photo by サラリーマン日乗
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会場は東京都世田谷区世田谷1丁目の「ボロ市通り」とその周辺。東急世田谷線「世田谷駅」および「上町駅」から徒歩3分という便利な立地です。

会場には約700軒もの露店が立ち並び、骨董品、古着、古書、手作り工芸品、グルメ屋台など、ありとあらゆるものが販売されています。

アクセス方法

photo by サラリーマン日乗
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駐車場がほぼないため、公共交通機関の利用を強くおすすめします。

電車の場合、最寄駅は東急世田谷線「世田谷駅」または「上町駅」。どちらからも徒歩3分で会場に到着できます。

東急世田谷線への乗り換え方法は、利用している路線によって異なります。京王線をご利用の場合は京王線下高井戸駅から、小田急線をご利用の場合は小田急線豪徳寺駅から、東急田園都市線をご利用の場合は田園都市線三軒茶屋駅から、それぞれ乗り換えが可能です。

バスの場合は、東急バスまたは小田急バスで「世田谷駅前」または「上町駅前」で下車するのが便利です。

開催日は世田谷線が増便となるので、電車をご利用の方はぜひチェックしてくださいね。

絶対食べるべきグルメ3選

photo by サラリーマン日乗
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ボロ市の楽しみといえば、なんといってもグルメ屋台での買い食いです。初めて訪れるなら、絶対に食べておきたい3つの名物をご紹介します。

代官餅(だいかんもち)

photo by サラリーマン日乗
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ボロ市の最大の目玉といえば、やはり「代官餅」です。つきたてのお餅が特徴で、その場で製造・販売されています。

代官餅には3つの味があります。1つ目は「きな粉」。大豆の香ばしい香りが特徴で、パックにぎっしりお餅が見えないほどのきな粉が入っています。2つ目は「あんこ」。甘さ控えめの粒あんで、小豆の透き通るような甘味と柔らかいお餅が絶妙に絡み合い、一口噛めば至福の味わいです。そして3つ目が「からみ」。辛味大根、のり、一味、醤油など昔ながらの秘伝の味付けで、唯一無二の旨さを感じることができます。

特におすすめは「からみ」。大根おろしと海苔と醤油のハーモニーが最高ですよ。

ただし、代官餅は非常に人気が高く、早い時間帯に売り切れてしまうこともあります。私たちも9時30分到着時点で5時間待ち(前日にTV番組で特集があった効果だと思われます)と言われ、気が遠くなるような思いがした年もありました。早朝から並んでいる猛者も多く、売り切れてしまうこともあるので、代官餅を狙う場合は、可能な限り早めの来場をおすすめします。おおよそ1~2時間待ちの年が多いようです。

鹿港(ルーガン)の肉まん

photo by サラリーマン日乗
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次にご紹介するのが、鹿港の肉まんです。世田谷線沿いに店舗を構えており、いつも行列ができている名店として知られています。

鹿港の肉まんの最大の特徴は、皮が甘くてふわっとしていること。通常の肉まんの皮ではあまり甘みを感じませんが、ここの肉まんの皮には独特の甘さがあります。そして中身のあんも非常にジューシー。シンプルながら、その絶妙なバランスが多くのファンを魅了しています。

ボロ市では肉まん以外にも、チーズカレーまん、ピザまんなども販売されています。カレーまんはスパイスが効いた本格的な味わいで、ピザまんはバジルの香りがアクセントになっています。4種類すべてを購入して食べ比べするのも楽しいでしょう。

場合によっては1時間程度の待ち時間になることもあるので、計画的に行動しましょう。

シャーピン(岡野屋)

photo by サラリーマン日乗
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最後にご紹介するのが、シャーピン。中国料理で、肉と野菜の餡を小麦粉で作った生地で包んで揚げ焼きにしたお焼きのような料理です。

シャーピンの最大の魅力は、外側のカリカリもっちりした生地と、肉汁がじわっと溢れ出すほどのジューシーな餡。一口かじれば、複数の食感と味わいが口の中で融合し、非常に満足度の高い一品です。

シャーピンは川越や浅草酉の市など、さまざまなお祭りに出店している様子が見られることから、その人気の高さがうかがえます。ボロ市の毎年の楽しみの一つとして、多くのリピーターに愛されている存在です。

混雑対策・戦略

photo by サラリーマン日乗
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ボロ市は1日におよそ20万人もの人出で賑わうため、混雑対策が重要です。自分の目的に応じて、来場時間を工夫することをおすすめします。

TV放映の影響に注意

photo by サラリーマン日乗
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ボロ市が特に混雑する時期があります。それは、地元のテレビ番組で特集が放送された直後です。放送日の前後数日間は、通常よりも多くの来場者が訪れるため、混雑が一層激しくなります。

実際、私たちが訪れた際も、前日にTV番組で特集が組まれたため、代官餅が5時間待ちという異例の状況になっていました。もし可能であれば、TV放映から1週間以上経った後での来場を検討するのが賢明です。

2つの来場戦略:朝イチ派vs午後ゆっくり派

photo by サラリーマン日乗
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ボロ市を満喫するには、2つの戦略が考えられます。

戦略1:朝イチ派(9時開始時点で到着)

photo by サラリーマン日乗
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開始時点で到着できれば、代官餅を確実にゲットできる可能性が高まります。朝9時~11時は比較的混雑が少ないため、商品もまだ十分に残っています。特に代官餅は朝一番での来場がおすすめです。この時間帯であれば、1~2時間の待ち時間で購入できることが多いでしょう。

朝イチ派のメリットは、人気商品を確実に購入できることと、ゆったりと品定めができることです。骨董品やレアアイテムを探したい方に向いています。

戦略2:午後ゆっくり派(昼以降の来場)

photo by サラリーマン日乗
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代官餅を諦めて、午後にゆっくり訪れるのも一つの手です。代官餅は朝のうちに売り切れることが多いため、わざわざ長時間並ぶ必要がありません。その代わり、シャーピンや肉まんといった他の名物グルメを楽しむことができます。

午後以降は買い物客よりも見物客が増えるため、人込みは激しくなりますが、「ゆったり散策したい」という目的であれば、開催時間の後半(午後4時~夜間)を狙うのも手です。

防寒・持ち物ガイド

photo by サラリーマン日乗
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ボロ市は12月から1月にかけての開催のため、防寒対策と持ち物の準備が非常に重要です。実際に訪れて感じたポイントをご紹介します。

防寒対策は必須

photo by サラリーマン日乗
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12月・1月の野外イベントのため、防寒対策は絶対に欠かせません。
特に注意が必要なのが、ボロ市通り以外の路地などです。この場所は日中でも日が当たりにくく、気温が低いままになっています。
代官餅の列に並ぶ際は、特にこの日陰の区間を通ります。待ち時間が長くなればなるほど、寒さが身に染みてきます。

私たちが訪れた際は、当初5時間待ちという異例の状況だったため、心が折れそうになるほどの寒さでした。厚手のコートはもちろん、以下の防寒グッズの準備をおすすめします。

  • 厚手のコートやダウンジャケット
  • マフラー、帽子、手袋
  • 暖かいインナーやヒートテック
  • カイロ(ポケットに複数枚)
  • 足元は防水性のあたたかい靴

買い物が増えるので、大きな袋はマスト

photo by サラリーマン日乗
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ボロ市には600軒以上もの露店が立ち並び、骨董品、古着、雑貨、食器など、つい欲しくなるものがたくさんあります。買い物をするなら、大きなトートバッグやショッピングバッグを持参することをおすすめします。
特に妻のように食器類を探している方は、複数の食器を購入することになるため、クッション性のあるバッグが活躍します。重くなりすぎないよう、折りたたみバッグを複数枚用意するのも手です。

その他の必須アイテム

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  • スマートフォンと充電器(長時間いるため)
  • 現金(キャッシュレス対応の店は限られているため)
  • 飲み物(温かい飲み物があると心強い)
  • 防水ポーチ(貴重品、スマートフォンの保護)
  • 小型のタオルやハンカチ

ボロ市参加の注意事項

photo byサラリーマン日乗
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ボロ市を安全かつ快適に楽しむために、事前に知っておくべき注意事項をご紹介します。

安全に関する注意

photo by サラリーマン日乗
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ボロ市は年間を通じても最大級の人出を記録するイベントです。そのため、人身事故や迷子に関する注意が必要です。

特に小さなお子さんを連れて来場する場合は、必ず大人の同伴が必要です。会場は大変混雑するため、目を離すと迷子になる可能性が高まります。あらかじめ待ち合わせ場所を決めておくことをおすすめします。

また、高齢者や身体の不自由な方の来場の場合も、周囲のサポートが重要です。

交通規制について

photo by サラリーマン日乗
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ボロ市開催日には、ボロ市通りとその周辺道路で交通規制が行われます。
自動車での来場は避け、公共交通機関を利用しましょう。

ゴミは持ち帰ろう!

photo by サラリーマン日乗
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食べ歩きをした際のゴミは、必ず持ち帰りましょう。会場内でのゴミの放置は、イベントの運営に支障をきたすだけでなく、環境汚染にもつながります。

駐輪場について

photo byサラリーマン日乗
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自転車で来場される方向けに駐輪場がありますが、収容台数に限りがあるので、公共交通機関で遊びにいきましょう。

私たち夫婦の実体験レポート

photo by サラリーマン日乗
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私たち夫婦が2024年開催で世田谷ボロ市を訪れた際の流れをご紹介します。

開始30分後の9時30分に到着した私たちは、早速代官餅の列に並ぼうとしました。しかし、列のお兄さんから「5時間待ちです」と告げられ、驚愕。実は前日にTV番組で特集が組まれたため、通常よりもはるかに多くの来場者が訪れていたのです。

それでも、私たちは「待っているのもボロ市の風情」と考え、列に並ぶことにしました。余裕があれば、食べたいものや飲みたいものを先に買って、楽しみながら並ぶというのもいいなと思った次第です。
列の進み具合も当初の驚きの予定よりはスムーズで、お昼前には代官餅を無事ゲット。おうち用にあんことからみを購入しました。

その後、肉まんとシャーピンを求めて移動。それぞれ40分程度の待ち時間で購入し、味わいました。
グルメを堪能した後は、ボロ市通りへ出ると、人、人、人の波。妻は食器を探してざっと流し見し、私はレコードや古本をチェック。

ゆっくりと趣味の品を発掘することはできなかったけれど、美味しいものを色々と食べられて楽しい1日でした。

世田谷のボロ市ギャラリー

photo by サラリーマン日乗
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まとめ

photo by サラリーマン日乗
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いかがでしたか?世田谷ボロ市は、単なる「市場」を超えた、歴史と文化が詰まった特別なイベントです。

約440年の歴史を持つこのボロ市は、江戸時代から昭和、そして令和へと時代は移りましたが、「物を大切にする精神」と「地域の文化」を今でも脈々と受け継いでいます。

初めて訪れる方も、毎年楽しみにしているリピーターの方も、このガイドを参考に、自分なりの楽しみ方で世田谷ボロ市を満喫してください。代官餅、肉まん、シャーピンといったグルメも、骨董品や古着などの掘り出し物も、ここでしか味わえない体験があります。

2025年12月、2026年1月の開催に向けて、防寒対策をしっかりして、ぜひ足を運んでみてくださいね。混雑を避けたい方は朝イチ、グルメを堪能したい方は午後ゆっくり——あなたのペースで、世田谷ボロ市を楽しんでください。

待っているのもボロ市の風情。寒さに負けずに、素敵な時間を過ごしてくれることを願っています。

世田谷ボロ市 概要

photo by サラリーマン日乗
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項目内容
名称世田谷のボロ市
開催場所東京都世田谷区世田谷1丁目「ボロ市通り」とその周辺
開催日12月15日・16日、1月15日・16日(年2回、4日間)
開催時間午前9時~午後8時
アクセス東急世田谷線「世田谷駅」「上町駅」から徒歩3分
人出1日におよそ20万人
露天数約600~700軒
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