短編

暮らし

団地の日々(二)

高校生になった私は、バンドに熱中していた。中学三年生の夏、叔父からギターを貰った。それから、音楽に熱中した。自転車で三十分ほどかかる街中のレンタルCDショップに通うことが日課になった。高校に入るとアルバイトを始め、機材を揃えた。幼馴染とバンドを組み、地元のコンテストに出場したり、学園祭でライブをしたりした。
暮らし

団地の日々(一)

「姉が欲しい」、そう思い始めたのは、小学校の頃だったと思う。小学校の頃といっても、六歳から十二歳まで時期は広い。そのどの辺りの頃からそう思い始めたのかは覚えていない。
音楽

産業道路

年齢も30に近くなり、増え続ける体重と肝臓機能の低下に悩まされるようになった。酒を飲んだ翌日に二日酔いを持ち越す日々も多くなり、次第に酒量も減っていく。周りの人はまだまだ若いとはいうが、私は10代の終わりから20代の初めにかけて、人の3倍は無茶苦茶な生活をしていた自負もある。恥ずかしながら10歳は人よりも身体的に老け込んでいるようにも感じている。